



今回はリバルエンLAパッチの紹介です。
4コマでは、新人薬剤師くんが「LAって、なんだかゆっくり優しそう」と思ったところに、カロが「Long Actingね」とやさしく訂正していました。
リバルエンLAパッチは、リバスチグミンの週2回貼付製剤です。貼り替え回数を減らせる一方で、開始用量や休薬後の再開には押さえておきたいポイントがあります。
基本情報
適応
効能又は効果は、
軽度及び中等度のアルツハイマー型認知症における認知症症状の進行抑制です。
アルツハイマー型認知症と診断された患者に使用する薬剤であり、アルツハイマー型認知症以外の認知症性疾患に対する有効性は確認されていません。
用法・用量
通常、成人にはリバスチグミンとして1回25.92mgから開始し、原則として4週後に維持量である1回51.84mgへ増量します。
貼付部位は、背部、上腕部、胸部のいずれかの正常で健康な皮膚です。
開始時は原則4日間貼付し、以後は1枚を3〜4日ごとに1回、週2回貼り替えます。貼り替え曜日は原則固定します。
禁忌
禁忌は、
本剤の成分又はカルバメート系誘導体に対し過敏症の既往歴のある患者です。
リバルエンLAパッチの特徴と使い方
リバルエンLAパッチの大きな特徴は、リバスチグミンの持続放出性経皮吸収型製剤であり、週2回貼付で使用できる点です。
訪問看護師さんやヘルパーさん、ご家族が貼付を管理しているケースでは、毎日貼り替える製剤よりも管理しやすくなる可能性があります。貼り替え曜日を固定できる点も、在宅現場ではメリットになりそうです。
一方で、25.92mg製剤は「一番少ないから安心」という位置づけではありません。
添付文書上、25.92mg製剤は1日1回貼付のリバスチグミン9mg製剤に相当するとされています。そのため、慎重に投与することが推奨される患者では、1日1回貼付の4.5mg製剤から開始し、4.5mgずつ18mgまで漸増することを考慮します。
つまり、より少量から始めたい場合は、最初からリバルエンLAパッチを使うのではなく、1日1回製剤の4.5mgから導入し、状態をみながら切り替えを検討する流れになります。
また、休薬期間が4日以上の場合は、原則として初回貼付用量である25.92mgから再開します。再開後はその用量を2週間以上投与し、忍容性が良好であることを確認したうえで増量します。
ここは服薬フォローや退院時・施設入所時の確認で見落としたくないポイントです。
他の認知症治療薬との違い
リバスチグミンは、コリンエステラーゼ阻害薬に分類されます。
| 製品名 | 一般名 | 作用機序 | 適応 | 剤形・使い方 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| アリセプト | ドネペジル | ChE阻害薬 | アルツハイマー型認知症、レビー小体型認知症 | 内服 | ドネペジルの内服製剤。レビー小体型認知症にも適応あり |
| アリドネパッチ | ドネペジル | ChE阻害薬 | アルツハイマー型認知症 | 貼付剤 1日1回 | ドネペジルの貼付剤。適応はアルツハイマー型認知症 |
| レミニール | ガランタミン | ChE阻害薬 | 軽度・中等度のアルツハイマー型認知症 | 内服 | 内服のChE阻害薬。軽度・中等度ADに使用 |
| イクセロンパッチ リバスタッチパッチ | リバスチグミン | ChE阻害薬 | 軽度・中等度のアルツハイマー型認知症 | 貼付剤 1日1回 | 4.5mgから開始できるリバスチグミン貼付剤 |
| リバルエンLAパッチ | リバスチグミン | ChE阻害薬 | 軽度・中等度のアルツハイマー型認知症 | 貼付剤 週2回 | 25.92mgは1日1回製剤9mg相当。週2回貼付で管理しやすい |
| メマリー | メマンチン | NMDA受容体拮抗薬 | 中等度・高度のアルツハイマー型認知症 | 内服 | ChE阻害薬とは作用機序が異なり、ChE阻害薬との併用が可能 |
ChE阻害薬同士は作用が重なるため、原則として併用しません。
一方、メマリーはNMDA受容体拮抗薬であり、ChE阻害薬とは作用機序が異なるため、病期や患者背景に応じて併用されることがあります。
リバルエンLAパッチの処方時は、ドネペジル、ガランタミン、1日1回リバスチグミン貼付剤などからの切り替え・重複がないか確認したいところです。
貼付剤ならではの注意点として、貼付部位の皮膚症状にも注意が必要です。貼付箇所は毎回変更し、同じ場所への繰り返し貼付は避けます。また、貼り替え時には、前回貼付した製剤を除去してから新しい製剤を貼付するよう確認します。
まとめ
リバルエンLAパッチは、週2回貼付で管理しやすいリバスチグミン製剤です。
一方で、25.92mgは1日1回製剤の9mg相当であり、より慎重に始めたい場合には4.5mg製剤1日1回からの導入を考慮します。
また、4日以上休薬した場合は、原則25.92mgから再開する点も実務上重要です。
「LA」はLong Acting。
名前はやさしそうでも、用量設計と再開ルールはしっかり確認しておきたいですね。
免責事項
本記事は、一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断や治療を推奨するものではありません。
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