



今回は「コムレクス耳科用液」の紹介です!
こんにちは、薬剤師のカロです。
今回は、調剤現場でふと出会った「コムレクス耳科用液」について、4コマ漫画を交えてご紹介します!
4コマでは、いつものオフロキサシンとは違う処方に少し驚きながらも、同期と楽しく会話するカロたちの様子を描きました。
「高濃度レボフロキサシン」というコムレクスの特長が、ちょっとした笑いを交えながら印象に残る展開になっています。
それでは、漫画で触れた内容も含め、実務に役立つ情報をまとめていきます!
コムレクス耳科用液1.5%の基本情報
■ 適応症
- 外耳炎
- 中耳炎
■ 用法・用量
- 通常、1回6〜10滴を1日2回点耳。点耳後は約10分間の耳浴を行う。
症状により適宜回数を増減する。
■ 禁忌
- 本剤の成分およびオフロキサシンに対し過敏症の既往歴のある患者
※詳しくは必ず最新の添付文書をご確認ください。
■ 発売時期・薬価情報
- 2023年6月に発売された新しい耳科用抗菌薬です。
- 薬価は**1,568.10円/瓶(5mL)**と、耳科用液剤の中ではやや高めの設定となっています。
(令和7年4月薬価)
漫画の補足:「高濃度1.5%レボフロキサシン」とは?
コムレクス耳科用液は、
通常の耳科用抗菌薬(オフロキサシン0.3%など)に比べて、高濃度(1.5%)のレボフロキサシンを含んでいます。
これにより、
- 緑膿菌を含む幅広い細菌に対する抗菌スペクトラムが期待できる
- 既存の耳科用抗菌薬とは異なる選択肢となる
という特徴があります。
※なお、MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)への効果は添付文書上保証されていませんので注意が必要です。
また、濃度の高さが臨床的な優位性を示すものとは限らないため、薬剤選択は個々の症例に応じた判断が求められます。
実務上の注意点や関連情報
✅ 点耳液は冷たいままだとめまいを誘発するリスクがあるため、使用前に室温に戻す配慮が重要。
✅ 点耳後は「耳浴」(点耳した側を上にして10分程度保持)を勧めると、薬液が中耳に届きやすくなり、効果向上に寄与します。
✅ コムレクス耳科用液は防腐剤無添加であり、開封後は早めに使い切るのが望ましいとされています。
ほかにも押さえておきたいポイント
■ 耐性菌を意識した耳科治療の変化
- 外耳炎・中耳炎の原因菌に対する感受性低下が指摘されており、新たな治療オプションが求められています。
✨ 結びの一言
今回は、「コムレクス耳科用液」をテーマにお届けしました!
薬局で出会う新しい薬剤には、毎回たくさんの発見があります。
「処方意図を読む力」「患者さんに伝える力」、日々磨いていきたいですね。
次回も、現場で使える薬学小ネタをお届けしますので、ぜひお楽しみに!
免責事項
本記事は、一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断や治療を推奨するものではありません。
記事中で取り上げている薬剤情報は、信頼できる資料に基づいて正確に記載していますが、
漫画内の会話やエピソードはフィクションであり、実際の医療現場の状況とは異なる場合があります。
実際の診療にあたっては、必ず医師や薬剤師等の専門家にご相談いただき、最新の添付文書等をご確認ください。
本記事の内容に基づく自己判断による治療や投薬等によって生じた損害について、当サイトは一切の責任を負いかねます。
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