



今回は「一般名から銘柄名に変わって疑義照会が激増した話」です
「モサプリド『サワイ』」「ロキソプロフェン『DSEP』」といった後発品が一般名から外れ、処方内容が変わったことで現場に混乱が起きています。
今回の4コマでは、そんな“日常あるある”を描いてみました。
■ 一般名処方から外れた薬が増えてきた?
2025.4以降いくつかの後発品がレセコンの「一般名マスター」から削除されました。
後発品の薬価が先発品と同じ、もしくは先発品より高くなり一般名処方加算の対象から外れたんですね。
その影響で、医師がいつもどおり処方したつもりでも、
「(般)モサプリドクエン酸塩錠」→「モサプリドクエン酸塩錠『サワイ』」
のように、銘柄名付きの処方に切り替わってしまうケースが増えています。
■ 銘柄名が入ると何が起きるの?
銘柄名が指定されると、薬局で先発品に変更するには疑義照会が必要になります。
たとえば…
- 在庫整理のため先発品しか在庫していない。
- 「先発品を希望する患者さんだけど、これ疑義いる…?」
このように、現場の調整コストが激増します。処方医も気づかずに継続処方しがちなので、薬局側が対応せざるを得ないのが実情です。
私の薬局でも「今までは後発希望の患者様用に置いておいたけど、薬価同じで後発品じゃないなら在庫するのをやめよう。(今までの処方は一般名であることは確認済み)」と在庫整理をしたとたん銘柄処方が増えたので2025.4は大混乱でした。
■ 今回のポイント:変更に気づかず対応が遅れることも
特に注意が必要なのは、
- 医師も薬局も変更に気づいていないケース
- 処方日数や用量だけを確認して見落とすパターン
こうしたとき、突如「疑義照会の嵐」に見舞われることもあります。
「なんか最近、やたらと電話してる気がする…」と感じたら、マスター変更の影響かもしれません。
■ おまけ:他にもこんな薬が…
以下のような品目でも「一般名マスターからの除外」が報告されています。
- ロキソプロフェンNaテープ
- モサプリドクエン酸塩錠
- ビソプロロールフマル酸塩錠
気づかないうちに処方形式が変わっていた…ということもありますので、定期的なチェックをおすすめします。
次回もお楽しみに!
今回の4コマ漫画、いかがでしたか?
「うちでもあるある!」と思った方は、ぜひ現場で共有してみてくださいね。
リクエストや感想もお待ちしています!
次回も、薬剤師の“ちょっと笑える日常”と“ちょっと役立つ知識”をお届けします。
免責事項
本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断や治療を推奨するものではありません。
実際の診療にあたっては、必ず医師や薬剤師等の専門家にご相談いただき、最新の添付文書等をご確認ください。
記事中で取り上げている薬剤情報は、信頼できる資料に基づいて正確に記載していますが、
漫画内の会話やエピソードはフィクションであり、実際の医療現場の状況とは異なる場合があります。
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