エクメットジェネリック、メホビル新発売

お薬小ネタ漫画

今回はメホビル配合錠の紹介です

4コマ漫画では、「エクメットからジェネリックに変更になっても、薬価がお得で、識別性や視認性も工夫されている」というストーリーを描きました。
新人薬剤師くんが「見やすい~!」と感心していた通り、実務で役立つ工夫が盛り込まれています。


基本情報

  • 成分:ビルダグリプチン/メトホルミン塩酸塩配合錠
  • 適応症:2型糖尿病
        ただしビルダグリプチンとメトホルミンの併用による治療が適切と判断される場合
  • 用法・用量:通常、成人に1回1錠を1日2回朝夕に経口投与(LD:ビルダグリプチン50mg+メトホルミン250mg、HD:50mg+500mg)
  • 禁忌:本剤の成分又はビグアナイド系薬剤に対し過敏症の既往歴のある患者
       次に示す患者[乳酸アシドーシスを起こしやすい。]
       ・乳酸アシドーシスの既往のある患者
       ・重度の腎機能障害(eGFR30mL/min/1.73m2未満)のある患者又は透析患者
       ・心血管系、肺機能に高度の障害
       ・脱水症の患者又は脱水状態が懸念される患者
       ・過度のアルコール摂取者
       糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡又は前昏睡、1型糖尿病の患者
       重度の肝機能障害のある患者
       重症感染症、手術前後、重篤な外傷のある患者
       栄養不良状態、飢餓状態、衰弱状態、脳下垂体機能不全又は副腎機能不全の患者
       妊婦又は妊娠している可能性のある女性

漫画の補足

  • 薬価差:先発(エクメットLD 47.2円/HD 46.5円)に対して、メホビル(日新・東和)は23.3〜23.6円と約半額。経済性の面でも大きなメリットがあります。
  • 色合い:先発品と同じくLD=緑系、HD=赤系。変更時の違和感を減らす工夫。
  • 錠剤印字:「メホビルLD」「メホビルHD」と直接印字されており、一包化監査でも視認性が高い。現場の安心感につながります。

実務上の注意点

  1. 乳酸アシドーシスのリスク
    腎機能や脱水、アルコール多飲時には注意。特に造影検査前後は投与中止が推奨されます。
  2. 低血糖リスク
    SU剤やインスリンとの併用時は低血糖リスクが上昇。α-GI併用時は「ブドウ糖」での対応を意識。
  3. 処方切替時
    処方箋が「エクメット」から「メホビル」になっても、色合いや印字で混乱を減らせるが、監査時はLD/HDの規格を必ず確認。
  4. eGFR評価の重要性
    高齢者では血清CrだけでなくeGFRで腎機能を確認。

結びの一言

メホビルは、エクメットと同等性を確保しながら、薬価・識別性・視認性の面で安心して使えるジェネリックです。
実務のちょっとした工夫を知っておくと、服薬指導や監査でも自信を持てますね。


免責事項

本記事は、一般的な医療情報の提供を目的としており、個別の診断や治療を推奨するものではありません。
記事中で取り上げている薬剤情報は、信頼できる資料に基づいて正確に記載していますが、漫画内の会話やエピソードはフィクションであり、実際の医療現場の状況とは異なる場合があります。
実際の診療にあたっては、必ず医師や薬剤師等の専門家にご相談いただき、最新の添付文書等をご確認ください。
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