



基本情報
オラペネム小児用細粒10%の成分はテビペネム ピボキシル。経口カルバペネム系抗菌薬です。「抗菌薬と整腸剤の組み合わせ」だけに目を向けず、他院の継続薬まで確認することが今回のテーマです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 濃度 | 1g中100mg(力価) |
| 適応症 | 肺炎、中耳炎、副鼻腔炎。適応菌種も確認する |
| 位置づけ | 他の抗菌薬による治療効果が期待できない症例に限って使用 |
| 通常の小児用量 | 成分量で1回4mg/kg、1日2回食後。必要時は1回6mg/kgまで |
| 投与期間 | 7日間以内を目安に、必要最小限 |
| 禁忌 | 本剤への過敏症の既往、バルプロ酸ナトリウム投与中 |
覚え方
「対象外」と「禁忌」を分けて覚える
ビオフェルミンRの効能・効果は、指定された抗菌薬投与時の腸内菌叢異常による症状の改善です。対象はペニシリン系、セファロスポリン系、アミノグリコシド系、マクロライド系、テトラサイクリン系、ナリジクス酸。カルバペネム系はこの一覧に含まれません。
ここは「ビオフェルミンRの適応対象外」であり、「併用禁忌」とは異なります。「Rならどの抗菌薬にも対応」と決めつけず、処方意図を確認します。別の整腸剤への変更も薬剤師だけで決めません。ビオフェルミンR散|電子添文(PDF)
一方、オラペネムとバルプロ酸ナトリウムは併用禁忌です。バルプロ酸の血中濃度が低下して、てんかん発作が再発するおそれがあります。デパケンなどの商品名から成分名へたどり、抗菌薬の選択を含めて処方医に確認します。オラペネム小児用細粒10%|電子添文(PDF)
監査ポイント
電話の前に、処方箋と薬歴をひとまとまりで見る
- お薬手帳、薬歴、本人・保護者への聞き取りを合わせ、他院薬・継続薬・最近中止した薬を確認する。
- 病名、体重、1回量と1日量、投与日数、アレルギー歴、腎機能を確認する。
- 処方全体の疑問を整理して照会する。ただし後から重大な問題に気づいたら、遠慮せず再照会する。
- 照会の回答、変更内容、確認した併用薬を記録し、交付前に改めて監査する。
漫画の失敗は「二度電話したこと」そのものではありません。目の前の一点を解決して監査が終わったと思い込んだことです。禁忌の発見後は、確認が済むまで交付を進めません。
服薬指導
バルプロ酸を服用していることが分かった場合に、「抗菌薬を飲む間はデパケンを休んで」と患者さんへ自己調整を促してはいけません。薬局から処方医へ確認し、安全な治療方針を確定させます。他院の薬も毎回伝えてもらう理由を、保護者と共有しましょう。
オラペネムでは低カルニチン血症に伴う重篤な低血糖にも注意が必要です。けいれんや意識の異常などがあれば速やかに受診するよう伝えます。食事・哺乳がとれない場合も、飲ませ方だけの問題として扱わず相談につなげます。オラペネム小児用細粒10%|電子添文(PDF)
その他かききれなかったこと
参考資料
作成・情報確認日:2026年10月22日。薬価は掲載していません。電子添文の存在だけで最新の出荷状況を判断せず、調剤時に別途確認してください。
免責事項
本記事は新人薬剤師の学び直しを目的とした一般的な医療情報です。漫画の会話・エピソードはフィクションで、特定の患者さんや実際の事例を示すものではありません。個別の診断・治療を推奨するものではなく、実際の診療・調剤では最新の電子添文と患者背景を確認し、医師・薬剤師に相談してください。自己判断で薬を変更・中止しないでください。


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