プロトピック0.1%の塗布量・間隔・刺激感を4コマで覚える

プロトピック成人用0.1%は1回5gまで。 おくすり小ネタ漫画
1コマ目。成人用プロトピック軟膏0.1%の交付時に腎臓の病歴を確認。高度の腎障害では使用できない。
2コマ目。5gチューブ10本で5日分。1回は全患部合計5gまで、1日2回なら最大10gであり、塗布範囲と量を確認する。
3コマ目。2回目の受診。朝6時と夜22時の使用を聞き、1日2回はおよそ12時間間隔になるよう相談する。
4コマ目。皮膚症状の改善につれ刺激は通常減る。ヒリヒリの有無で効き目を判断しない。

基本情報

今回扱うのは成人用のプロトピック軟膏0.1%です。タクロリムスを含むアトピー性皮膚炎の治療薬で、既存療法で効果が不十分など、本剤による治療が適切と考えられる場合に使用します。

項目内容
成分タクロリムス水和物
濃度タクロリムスとして1g中1mg
成人用法適量を1日1〜2回、患部に塗る
1回量すべての患部に塗る量の合計で5gまで
1日2回の場合およそ12時間間隔
禁忌の例高度の腎障害・高度の高カリウム血症、患部の潰瘍や明らかな局面を形成するびらん、紫外線療法実施中など

禁忌は表の項目だけではありません。0.1%製剤の小児等への使用制限、成分への過敏症、魚鱗癬様紅皮症を呈する疾患も含めて確認します。プロトピック軟膏0.1%|電子添文(PDF)

覚え方

「5g・12時間・刺激だけで判断しない」

5gは1か所ごとの上限ではなく、1回に塗る全患部の合計です。1日2回であれば、5g×2回=1日最大10g。ただし上限は毎回使うべき量ではありません。患部の広さに必要な適量を確認します。

たとえば1本5gのチューブなら10本で50g。1日10gを5日使う計算には合いますが、これだけで「足りる」「多すぎる」とは判断できません。包装単位、塗布範囲、1回量、回数、残薬を確認して見積もります。

朝6時・夜22時は16時間と8時間の間隔です。1日2回の場合は、生活に合う約12時間間隔の時刻を一緒に考えます。たとえば朝8時・夜20時などです。

監査ポイント

外用薬でも腎機能と皮膚の状態を確認する

高度の腎障害は禁忌です。ただし「腎機能が少し低い人はすべて禁忌」と一括りにはしません。高度以外でも腎障害悪化のおそれがあるため、病歴・検査値・処方医の判断を確認します。

重い皮疹や広範囲への使用では経皮吸収により血中濃度が高くなる可能性があります。電子添文では使用開始2〜4週間後に1回、その後必要に応じて腎機能検査を行うとされています。「腎臓から排泄されず蓄積するから」と単純に説明せず、経皮吸収と腎障害のリスクを区別します。プロトピック軟膏0.1%|電子添文(PDF)

  • 濃度と対象年齢を照合する。小児用0.03%へ成人の塗布量を流用しない。
  • 潰瘍・びらん、皮膚感染症、塗布範囲を確認する。
  • 紫外線療法の有無、使用回数と時刻、実際の消費量を確認する。
  • 2週間以内に改善がない、または悪化した場合は継続を漫然と勧めず、処方医への相談につなげる。

服薬指導

ヒリヒリしないことは、効かなくなった証拠ではない

塗布後には灼熱感、ほてり、痛み、かゆみなどが起こることがありますが、通常は皮疹の改善に伴って減っていきます。赤みやかゆみ、皮疹の経過を見て効果を確認し、刺激を求めて量や回数を増やさないよう伝えます。強い刺激や悪化がある場合は相談してください。

密封したり重ねて覆ったりする使い方は避け、日光への曝露を最小限にし、日焼けランプなどを使わないよう説明します。皮膚の感染が疑われる場合も相談が必要です。症状改善後の終了・継続は処方方針を確認します。プロトピック軟膏0.1%|電子添文(PDF)

その他かききれなかったこと

小児用0.03%は別の用量表で確認する

今回確認した小児用電子添文では2歳未満が禁忌で、1回量の上限の目安は2〜5歳(20kg未満)1g、6〜12歳(20kg以上50kg未満)2〜4g、13歳以上(50kg以上)5gとされています。成人0.1%の説明をそのまま小児へ当てはめることはできません。

なお、2026年9月29日の厚生労働省資料には、小児用の2歳未満に関する注意喚起を見直す検討が記載されています。資料の検討段階の情報と電子添文の記載を混同せず、小児への使用では最新の改訂状況を必ず再確認してください。本記事の4コマと主な解説は成人0.1%を対象とします。

参考資料

作成・情報確認日:2026年10月22日。薬価・最新出荷状況の数値や断定は掲載していません。

免責事項

本記事は新人薬剤師の学び直しを目的とした一般的な医療情報です。漫画の会話・エピソードはフィクションで、特定の患者さんや実際の事例を示すものではありません。個別の診断・治療を推奨するものではなく、実際の診療・調剤では最新の電子添文と患者背景を確認し、医師・薬剤師に相談してください。自己判断で薬を変更・中止しないでください。

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